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August 31, 2007

大磯砂を処理してみる。(2)

酸処理中の大磯砂。毎日かき混ぜ、目視できる貝殻・サンゴ片を割り箸でつまみあげて除去している。貝殻・サンゴ片はクエン酸と反応して表面がクエン酸カルシウムで覆われるので、真っ白になり形もモコモコするので他の砂と判別がしやすい。粉状のクエン酸カルシウムは目に見えて溜まってきており、投入直後は薄い黄色だったクエン酸水溶液は、今ではちょっと揺らすと粉が舞い上がって白濁するぐらいだ。
IMG_7786s.JPG

「大磯砂の酸処理は不要」とする説もあるようだが、これだけ目に見える形で存在が確認できると、買ってきたばかりの大磯砂を酸処理せずに水槽に投入するのは水質管理(pH、KH)の観点から問題であろう。もっとも、酸処理なしの大磯砂は1,2年はpH・KHが上昇するという前提で調整すればよいのかもしれないが。

August 27, 2007

大磯砂を処理してみる。

底床には最もメンテナンスの楽そうな大磯砂を使用することにしたのだが、いろいろと調べてみるといわゆる大磯砂には貝やサンゴの欠片が混入していて、そのまま使用するとその石灰分が水に溶け出して水の硬度を上昇させてしまうことが判明した。おおむね水草は若干の酸性を好むようなので多少の水草を飼育するのであればアルカリに傾かないように事前に酸処理をしたほうが良いようだ。塩酸や硝酸、食酢を使った酢酸による処理が一般的なようだが、近所のドラッグストアで無水クエン酸が安価に大量に手に入るのでこれを使用することにした。

洗浄した大磯砂(12kg)に無水クエン酸(約300g)をふりかけ水を投入。しばらくすると泡が出てきて「おぉ、反応しておる」と喜んでいたのだが、どうやらこれは砂の間にあった空気がでてきただけのようだ(半透明なケースで処理をしているので外から砂の様子が見られて面白い)。しかし、投入後12時間もすると、以下のような状態になった。
IMG_7750s.JPG
中央の粉のように見えるのが、反応したカルシウム。

クエン酸を使った処理についてはwebを探してもあまり前例がないようので、どのようになるのかちょっと考えてみた。クエン酸(citric acid)と炭酸カルシウム(calcium carbonate)でクエン酸カルシウム(calcium citrate)が生成される。ちなみにクエン酸はレモンなど柑橘類に多く含まれる弱酸である。このときの化学反応は以下のとおり。
CaCO3 + C6H8O7 → Ca3(C6H5O7)2 + CO2 + H2O
生成物であるクエン酸カルシウムは防腐剤あるいはカルシウム強化剤として食品などに添加されることの多い化合物らしい。

塩酸で処理して生成される塩化カルシウム(CaCl2、水溶性745g/l)や酢酸で処理して生成される酢酸カルシウム((CH3COO)2Ca、水溶性400g/l)よりはるかに水溶性が低い(0.95g/l)ので、水に溶け出ることなく残ってしまうようだ。つまりクエン酸処理をした後の大磯砂をかき混ぜると水が白く濁り、沈殿する。塩酸や酢酸で処理するより、効果が目に見えて良いかもしれない。ただ、クエン酸は弱酸であるため、その塩酸に比べると反応は緩やかなので、処理には時間をかける必要があるだろう。

と、ちょっと論文調なエントリになってしまったのは、自分の中では化学実験として捕らえているからではないか。

August 25, 2007

魚を飼うことを決心してみる。

子供の情操教育にはペットなどが良いと聞く。しかし愚息(仮名)も私も喘息持ちであるため犬や猫などの抜け毛がでるペットが飼えない。ということで何故かアクアリウムに手を出すことにしたのだ。

実は、先日近所のちょっと大き目の熱帯魚専門店に足を運んだときは、商品の数に圧倒されて結局何も買わずに逃げるように帰ってしまった。とにかくこの世界は奥が深く手ごわそうなので、いろいろと調べてみて出直すことにしたのだ。私のような完全な初心者におあつらえ向きの「10点セット」などで始めてみるのも手なのだが、いろいろとwebで調べてみると「結局買い換えた」という話が多く散見されるため、(浅知恵かもしれないが)最初から良いものに投資して安物買いの銭失いにならないようにしようと考えて、以下のものを選択。

水槽:NISSO社 セーフティメイト 600
フィルタ:EHEIM社 クラシックフィルタ2213ろ材付セット
エアーポンプ:Suisaku社 水心 SSP-3
サーモスタット:コトブキ社 パワーサーモ ET-30S
ヒータ:コトブキ社 セーフティヒータ150w

水槽は安全を考慮して合わせガラスの丈夫なものを(でも枠がないのが不安)、フィルタは外部フィルタでかつ評判が高くいわゆる「定番」と呼ばれる機種を、エアーポンプはとにかく静かと評判の高いものを選択。ヒータで家を燃やしてしまうのは困るので、サーモスタットとヒータはとにかく念には念を入れて空焚きが起きにくいものを選択した。通販で取り寄せたが、意外に結構な出費になってしまった。

他に必要なメインの器具は、ライトと水槽台。しかしライトは目立つところに置く必要があるので、自分の目で見て選択したいと考え購入は見送り。水槽台も設置場所にいろいろと工夫したいので、場所を決めてから購入を決定したい。とにかく仕事が忙しくて平日はとても手が出せないのでゆっくりと準備をせざるを得ない。

とにかく、方針は「焦らない」、「なるべく定番・王道のやり方で行く」、「人と魚にやさしく」の3点である。次に準備しなければならないアイテムはライトと底床だ。しかし、こんなのんびりでやっていて実際に魚を投入できるようになるのはいつになることやら。

武蔵野在住の不惑研究者の備忘録。 息子と娘に嫌われないことを目標に日々過しています。

ちなみに登場人物はほとんど匿名ですが、 「御主人様(仮名)」とは私の妻で「愚息(仮名)」は息子のことです。

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