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September 13, 2009

リマスター盤を購入してみる。

2009年9月9日の話題といえば999続きではなく、ビートルズのリマスター盤の発売なのだ。

ということで商用主義にのっとり、Please Please MeとHelp!の2枚ほどを購入してみた。2000年に発売された"The Beatles: 1"もリマスター音源で話題になったが、こちらはほぼすべての音源(特に古いもの)がリマスターということでそれなりの価値はあるだろうとの目論見。

「おっ、良いな」と思いきや、確かに異なっているが聴き慣れた音は分かりやすい方向(いわゆる現代のリマスターだ)へ変化を遂げ、よくよく聴いてみると果たして「良い」音源かどうかは疑問が残る。ヒスノイズやこもった録音の向こう側から聞こえてくるビートルズの音楽はあまり不変的なものだったということか。久しぶりに少々がっかりした買い物であった。

悪いが他のタイトルはレンタルで済ませるか。

December 7, 2006

帰国してからについて書いてみる。

帰国してからすぐ風邪を引いて、こじりにこじらせてしまい、仕事に支障をきたしてしまい始めたのだ。東に飛ぶ強行旅程の3週間、やはり疲れが溜まっていたのか。しかし風邪をひいてからすでに1週間が経過し、治る気配がない。ということで観念して医者に行ったのだ。そういやフランクフルトからの帰りの便で横の席でげほげほやっていた男がいた。絶対アイツの所為に違いない。オノレ怪人ゲホゲホ。

そんなことはともかく。

実はここのところつじあやのがひそやかなブームなのだ。しかもつじベストを入手してからここのところ「つじづけ」である。この方の特徴はビブラートを抑えたストレートだがつやのある歌声、ウクレレによる伴奏、一人称が「僕」の歌詞、といったところか。「猫の恩返し」のテーマ曲「風になる」のヒットでメジャーになるかと思いきや、確実かつ地味に活動を続けておられるよう。

この方に興味を持ち始めたきっかけが、1998年当時にはまっていたウクレレ関連の情報をネットで漁っていて「ウクレレで弾き語りをする女性アーティスト」としてである。当時はまだメジャーデビューしておらず、インディーズでほそぼそとやっておられた頃のはなし。で真剣に聞くようになったのが、スピッツの曲「猫になりたい」のカバーを聴いてからである。この方は今はなき(?)Kelliブランドのウクレレを愛用しておられるようだ。いつかライブに行きたいのだ。

って、ど~でもい~ですよ。

December 12, 2005

TangoBaroqueを聴いてみる。

TangoBaroque_Sarabando.jpg
新宿のタワーレコードをふらついていて、ふと買ってしまったキワモノCD(厳密にはSACD)。おそらく、このCDを手に取り実際に購入するような人はごく少数だろうから、紹介しておこう。こちらにも紹介されているように、ノルウェー出身のチェリストとバンドネオン奏者の二人が、バロックとタンゴを融合して新たな音楽に作品に仕上げている。ノルウェー音楽大学で出会って以来、パリの東区で初めて再会したのをきっかけに、1998年から一緒に音楽をし始めたとのこと。

バロック音楽の舞曲を基にした形式や即興的な要素は、さまざまなラテン音楽との共通項があり、オーソドックスなクラシック音楽より(時代的には古いにも関わらず)前衛的であることは、古楽に慣れ親しんだ人には半ば常識だろう。今や大指揮者の仲間入りをしたブリュッヘン(Frans Brüggen)も昔はサワークリーム(Sour Cream)という前衛的な音楽をやるアンサンブルを主催していたし、ジャズ界からはキースジャレットやサックスの清水靖晃がバッハを演奏して成功を収めている。日本でもAnthonelloが初期バロックを自由奔放な解釈で演奏し、海外でも高く評価されているようだ。

ここに紹介するTangoBaroqueというデュオは、その事実をタンゴとバロックの融合によって見事に具現化している。メールラ(Tarquino Merula)のCiacconaの後に、何の違和感もなくピアソラ(Astor Piazzolla)のコラールが配置される。なんといっても、このCDの白眉はJ.S.バッハ(J. S. Bach)の無伴奏チェロ組曲第4番の全曲をバンドネオンとの2重奏に編曲したものだろう。もともとバッハの音楽は柔軟性が非常に高いが、タンゴ風味に本格的に編曲されたのは今回が初めてではないだろうか。ちょっと前にピアソラにハマっていることについて書いたが、その語法がものの見事にバロックに適用されている。チェロも古楽器を使用しているのも評価できる。

最初に「キワモノ」と書いたが、実は何の不思議も違和感もなくニヤリとしながら楽しく聴けることができた。悪くない内容なので、興味が沸いた方はどうぞ。

December 8, 2005

ピアソラにはまってみる。

最近ピアソラにはまっているのだ。

ピアソラは1992年に死去したモダンタンゴの巨匠で、作曲したものをバンドネオンというアコーディオンに似た楽器を使って自分で演奏する。90年代にクレーメルやヨーヨー・マなどの演奏がクラシック界で流行したが、自作自演のものは迫力および色気が比較にならないぐらい濃く、ノックアウトされてしまったのだ。もっとも、ここら辺は以前別のところで書いたし、もっとピアソラに詳しいサイトは山ほどあるので、これ以上の説明は不要だろう。

ウェブで情報をかき集めれば集まるほど、いろいろな音源が聴きたくなる。ということで、以下が徐々に集めた音源の全景。
IMG_3508s.jpg

ここに写っているのは上から順に:


  1. y su Nuevo Octeto "Tango Contemporaneo"(「タンゴ・コンテンポラネオ」), 1963
  2. y su Noneto "Tristeza de un Doble A"(「AA印の悲しみ」), 1970
  3. y su Sexteto "Tres minutos con la realidad"(「現実との3分間」)
  4. y su Quinteto Tango Nuevo "Live in Colonia", 1984
  5. "Rough Dancer and the Cyclical Night (Tango Apasionado)", 1987
  6. y su Quinteto "Live in Tokyo"(「ライブ・イン・トーキョー」), 1982
  7. y su Quinteto "Tango Zero Hour"(「タンゴ・ゼロアワー」), 1986
  8. y su Quinteto "La Camorra"(「ラ・カモッラ」), 1987
  9. "Los Desafios de Astor Piazzolla"(「ピアソラの挑戦~リベルタンゴの時代~」), Compilation
  10. y su Quinteto "The Central Park Concert"(「セントラルパークコンサート」), 1987
  11. "Hommage a Liege" (リェージュに捧ぐ), 1985
  12. y su Quinteto "Muerte del Angel"(天使の死), 1973
  13. y su Quinteto "Concerto en el Philharmonic Hall de Nueva York"(ニューヨークのアストル・ピアソラ), 1965
  14. y su Quinteto "Piazzolla en El Regina"(レジーナ劇場のピアソラ), 1970
  15. y su Quinteto "Live in Wien"(ライブ・イン・ウィーン), 1983
  16. y su Sexteto "57 Minutos Con La Realidad"(「57分間の現実」), 1987
  17. "Piazzolla Para Coleccionistas"(「ピアソラ・レアトラックス」), Compilation

こんな画像を自分のblogに載せている時点で気持ち悪いと思われた方、あなたは正しい。

November 29, 2005

ボッケリーニのソナタを聴き比べてみる。

ルイージ・ボッケリーニ(Luigi Boccherini, 1743-1805)とは18世紀に活躍したイタリア出身の作曲家・チェリストで、今年没後200周年を迎える。来年生誕250年を迎える大御所と比べると、その扱いが地味であり、そのためかおそらく世界中でもっとも有名な配管工事業者の弟と混同されることもあると聞く(嘘)。クラシック音楽に興味のある人だと、チェロ協奏曲をご存知かもしれないがするのだが、実はこれらは19世紀の出版社によって創造されたというのが通説だったりする。ボッケリーニによるとされている作品は多数あれど、その真偽が疑われているというのが現状のようだ。

笛吹きな私であるが、実はチェロやヴィオラ・ダ・ガンバなどの低音弦楽器が好きである。高音楽器にはない深い音色や幅広い音域などがその理由であるが、そのうちボッケリーニの作品とされるもの、特に、チェロソナタを好んで聴いており、古楽器による演奏でも計4枚も手元にある。ボッケリーニはチェロの大名手だったこともあり、いずれのチェロソナタも超絶技巧の演奏技術が要求されるうえに、音楽的にも素晴らしいと私は考える。せっかくだから、それらを聴き比べてみることにしよう。ちなみに、ご紹介する3者ともG.17のハ長調ソナタを録音しているので、直接対決ができる。

Boccherini_cello_sonata02.jpg Boccherini_cello_sonata01.jpg
まずは、バロックチェロの大御所アンナー・ビルスマ(Anner Bylsma)による演奏2枚。この人はボッケリーニの作品を積極的に取り上げており、ソナタは他にDAS ALTE WERKというレーベルに残した録音もあるようだ(未入手)。1枚目は昔の古楽器定番レーベルSEONで1981年に録音したものをビクターBGMが1992年に再販したもの(BVCC-1871)。おそらく2005年現在は入手が難しいと思われるが、いずれまた再販されるだろう。通奏低音はヴィーラント・クイケン(Wieland Kuijken)のチェロとホプキンソン・スミス(Hopkinson Smith)のギターとシンプルながらも豪華な顔合わせ。比較的古い録音だが、実に生き生きとしたすばらしい演奏(「ヴィーラントってやっぱりあんまりチェロうまくないかも」と思わせる点がちょっと残念だが)。もう一枚はSonyのVIVARTEレーベルで1992年に録音したもの(SK53362)。こちらの通奏低音は、ケネス・スロウィック(Kenneth Slowik)とファン・アスペレン(Bob van Asperen)のフォルテピアノと通例の「Vc + Cemb」とは一味違う響きだが、全体的に落ち着いた雰囲気の演奏。ソナタだけでなく、2本のチェロのためのフーガが間に挟まれており、飽きさせない。

Boccherini_cello_sonata03.jpg
次に、私がボッケリーニのチェロソナタに開眼するきっかけとなった一枚(RIC 122107)。日本を代表するバロックチェロ奏者である鈴木秀美(Hidemi Suzuki)氏が、18世紀オーケストラの朋友ライナー・ツィパーリング(Rainer Zipperling)と一緒に録音したもの。レーベルはベルギーのRicercarでまだ鈴木氏が欧州を中心に活動していた1992年である。演奏は今回紹介する中では、最もスタンダードで奇をてらわない演奏だ(通奏低音がVc+Cembという編成だからだろうか)。しかし「スタンダード」だからといって断じてつまらない演奏ではなく、個人的には一番しっくりと来る。録音は古い修道院でなされたと書いてあり、響きが非常に豊か。

Boccherini_cello_sonata04.jpg
最後にもっとも新しいブリュノ・コクセー(Bruno Cocset)によるもの。現在、大き目のCD店舗で簡単に手に入れることができる。新鋭αレーベルで録音を続けているコクセーがLes Basses Réuniesという低音楽器のアンサンブルを率いての新録音(Alpha 084)。さすが今年の録音ということもあり、録音状態はすばらしい。演奏には一切破綻がなく、今回紹介する中では最も高水準のレベル(難しいと思われるハイポジションも絶対に外さない)。音楽は何より勢いがあり、聴いていて楽しい。協奏曲をアンサンブル編成で録音しているのが珍しい。一番のお勧めかも。






と、たまにはまじめに書いてみるのだ。

October 5, 2005

分裂気味な音楽趣味に辟易してみる。


頼んでいたCDがHMVから届いた。

この中ではジョビン最良のベスト版との誉れが高いineditoをもっとも楽しみにしていたが、さすが期待を裏切らない内容だった。が、音飛びする箇所あり。さすがブラジル製。秋の夜長にじっくり楽しんで聴ける音源ばかりだが、少々趣味が分裂気味か。

January 20, 2001

レジの前で気づいてみる。

久ぶりに渋谷で呑み。

今日は大学、会社と同期であるI師匠のお誘いだったのだが、出不精である私にとって、こういう理由でもなければなかなか都心に行くことはない。従って、このようなイベントは大歓迎である。ということで、雪の予報が少々気になるのだが、出かけることにしたのだ。

19:00に渋谷待ち合わせ。ちょっと探したいCDがあったので、 18:30頃にはタワーレコードに到着し、クラシック売場で、いろいろ物色することにした。ちょうど、 I師匠から「1時間ばかり遅れる」と連絡を貰い、腰を落ち着けてじっくりとCDを見ることができる。

と、昔オケで一緒に吹いていた人に遭遇。ちょっとだけ立ち話をして、近況を交換。懐かしい固有名詞が沢山出てくる。オケの雰囲気が懐かしく思えたりして。

ちなみに、昔からこのレコード屋ではいろいろな人に遭遇する。

だから、あまり落ち着いてCDの物色が出来ないのだ。もちろん、私の知人にはクラシックが好きな人が多いのと、交通の便が良いのと、クラシックのCDの品揃えが豊富だ、と言う条件が揃っているからなのだろうが、集中せずに周りを気にしながらCDを選んだりすると、ときどき欲しくもないモノを購入していたりして、とんでもないミスを犯すことがあるので要注意なのだ。

と、気づいたら20:00に大量のCDを抱えてレジ前に立っていたのだ。

うわぉ。

唐そば(渋谷)ラーメン